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資格とのつきあい方がよくわかる本 [書評]


もう、資格だけでは食べていけない

もう、資格だけでは食べていけない

  • 作者: 横須賀てるひさ
  • 出版社/メーカー: すばる舎
  • 発売日: 2011/04/16
  • メディア: 単行本
 
ごく普通の人でも資格を取ってきちんと稼げる本

ごく普通の人でも資格を取ってきちんと稼げる本

  • 作者: 横須賀 てるひさ
  • 出版社/メーカー: インデックス・コミュニケーションズ
  • 発売日: 2009/03/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 
資格起業家になる!成功する「超高収益ビジネスモデル」のつくり方

資格起業家になる!成功する「超高収益ビジネスモデル」のつくり方

  • 作者: 横須賀 てるひさ
  • 出版社/メーカー: 日本実業出版社
  • 発売日: 2006/12/21
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 
前職の頃から特に強く考え始めたことだが、これまでの人生で「手に職」といった技術や知識を身につけてきたわけでもない自分にとって、将来的な経済基盤の形成は非常に重要な人生のテーマとなってきた。
そこからいわゆる「資格」とか「士業」といったものに関心が強く向くようになった。

自分の仕事(翻訳関連)とのつながりでは特許分野が比較的近いようにも思えたので、その方面の会社に挑戦したこともあった。
また昨年来会計関連試験に向けた勉学にも取り組んではいる。
ただ結果的にはこれまでのところ自分の専門分野として定着していないので、いまだ趣味段階で留まっているというのが現実だ。

今の時代、いつ職がなくなってもおかしくない。サラリーマンは戦々恐々とした生活を送っている。程度の差こそあれ、誰もが会社に頼らずに生活の糧を得る必要性を感じている。国も会社も頼りにできない時代を生き抜く力が必要だというのは国民共通の認識だろう。

でも実際には事はそう簡単ではない。無から有を生み出すことは誰もができることではない。だからこそ人々は「需要」の見込める場所に集まろうとする。その機会を提供してくれるのが「資格」だと信じて。問題は、その「資格」なるものと取得すれば自動的に仕事が入ってくると錯覚していることだろう。確かに過去にはそういう時代もあっただろうが、今は士業も時代の流れには逆らえない。

「資格起業家」の育成を目指す横須賀氏の3冊の著作を読書後、「自分のやりたいことは何なのか?」という根源的なテーマについて改めて考えさせられた。別に「資格」という問題に限らず、我々は忙しさにかまけて最も重要なことをすぐに忘れてしまう。否、忘れてしまうのではなく無意識のうちに避けようとするというのが現実だろう。でもそれではだめですよ、というのが著者の主張であり、我々が今の時代に忘れてはならない課題なのだ。

著者自身は「資格」の価値をはっきり認めている。自己の人生において唯一の武器となり、信頼の醸成に役立った「資格」。しかしだからこそその問題点も明確に指摘している。「失敗する多くの人が、「自分」ではなく「資格」を中心に考えてしまっています」と著者はいう。「資格を取ってどのような状況を実現したいのか?」ということをうやむやにしてはやっていけない時代にいるのに、往々にして「資格取得後の人生戦略についても、誰かに答えを聞いてしまう」ということが発生する。現行教育制度の問題もこれも同根だと考えられる。

資格ものの書籍については当ブログで何度かコメントを書いているが、今回はその記述の中で自分の将来像を整理してくれる内容があった。
結論から言うと、最終的には自分固有の「コンテンツ」を持たなければならないという話だ。
士業に限らず、自分が仕事において究め、他の人にそれを伝承することのできる一分野を如何に確立するか?
毎日時間が洪水の如く流れていく現状の中で、決して譲ることのできない自分の目的を明確にするための訓練だと理解させてくれたシリーズだった。
 

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